2026年最大の賛否両論作となったのは
アメリカでの公開から絶賛と酷評にまみれまくって「なんか大変なことになってる!」と感じた本作。
実はそうなる前は私は「ま、スルーで配信でもいいかな」とか思っちゃってたのですが(笑)。この賛否両論乱れまくりの状態になって、
まさに「大傑作」か「大爆死」か。これは自分で観ないと始まらない!
と、俄然観たい気持ちが高まりまして。なんとか劇場に観に行くことができました!
で、いろいろと感じた事がありましたので、感想を書いていってみたいと思います♪
※ここから先は思いっきりネタバレしていますので、結末をお知りになりたくない方はご注意ください。
スルーしようとしていた理由 実は私が苦手なのは、、、
もうぶっちゃけて先に書くと、私がスルーしようとしていた理由は本当に個人的な理由からでして。それは
アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督の作品があんまり得意ではない
んです。
いや!『21グラム』『バベル』『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『レヴェナント: 蘇えりし者』と名作を作り続けている監督なのは重々承知なのですが、
作品と自分の気質や性格と合うかというと、そういう対象ではなくて。作品もどれも面白くは観るんですけど、「めっちゃ好き」とかいう感じはなく、むしろ「今回もちょっと合わなかったな~」が続く監督というか。
プライベートでもそういう人っていますよね(笑)。分かってもらえたらと思うのですが。
でも、ギレルモ・デル・トロ、アルフォンソ・キュアロンと共に、「現代のメキシコ三大映画監督」として重要な映画監督ということは重々分かっております!
なので、そんな彼とあのハリウッド最大のスターであるトム・クルーズのタッグというのは、映画ファンの興味が惹かれるのも十分分かりますよね~。「面白い組み合わせだな」と私も思いました。
重要な「ネタ」が明かされると連想したのはあの作品!
この作品、観進めていて「あ!そうだったのか」という展開が複数回繰り返されるのですが、その最たるところが一番最初にきていて、
それまでディガーや大統領のやり取りをずっと観ていたところが、いきなり
舞台のリハーサルだった!ディガーの話は劇中劇の話たっだんだ!
と分かるところ。ここが最大の肝になると思うのですが、それを観た瞬間
「あ、ってことはこれは『バードマン』なんだ」
と思いました。
イニャリトゥにアカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞をもたらした大きな作品ですね。あの作品も役者が舞台をやるためのリハーサルからの映画だったので。「イニャリトゥって舞台や舞台の群像劇が好きなんだな~」と。
とはいえ、この作品は『バードマン』よりも、描いていることはもっと大きいというか、もっと地獄というか。
劇中の中のディガーの話自体も悲惨通り越して私は怒りを感じるくらいでしたが、それも後半になると「なぜそういう話なのか」が分かります。本当にゾッとする展開ですが、これも現実に即している感が凄いので、「ぞっとしているだけじゃまずい」と思わされますよね。。。
ただ劇中劇になる展開は、「既に『バードマン』でやっているな~」感が私には否めず。イニャリトゥの個性として受け止めつつも、「新しいい感じは私にはなかったな」というのが正直なところです。
トム・クルーズの演技も賛否両論!?周りの評価と個人の感想は?
では、今回最大の話題となっているトム・クルーズについてはどうでしょうか。
「彼の最大の失敗作」と言われてしまっていますが(理由は後で記述)、この作品の演技面ではどうか。
私は
トム・クルーズはやっぱり凄い!!今までで一番かもな演技!!
と思いました。素晴らしかったですね!
私、たぶんトム・クルーズが手を抜いた時の演技って観た事がない気がするのですが(笑)。
今作でもディガーを大熱演!!特に私は「劇中劇のディガーをどれだけ魅せるか」というところに、すごく注力して演じていたな、と凄く面白く観ることができました!
ただ、それも本当は「カーティスという役者が演じている」という設定が分かっても、劇中のディガーの展開も見せているわけなので、演技的には結構難しいのでは?と思うのですが、見事に最後まで演じきっていたので、トム・クルーズの役者としての力量や、自分に求められていることを100%理解して、こんなひねくれた設定でちゃんと映画に適した役割を演じていた事で「プロフェッショナル」感を凄く感じました!
演じているディガーは凄い酷い男の役なんですけど、それは実際にいた人間を戯曲化した役を必要だから演じているわけで。すごいひねくれた設定なんですけど、ちゃんと惹きこめる力は凄いですね!
映画の中の何かを破るような、突出したような演技は今回ないですが(大演説は凄かったけど)、それがかえって「こういう作品内の抑えた演技もできるんだ」と私には思わせてくれて。
いつもは「トム・クルーズありき!」感が前面に出る作品が多く、もちろんこの「ディガー」もその側面はありますが、むしろ「自分を少し抑えている?」と見えるような、この作品にピッタリ合う演技をしているように見えました。
公開後のいろんな感想を目にしたり耳にしたりしましたが、作品や役柄の好き嫌いはともかく、トム・クルーズの演技についてはそれほど割れることなく「良かった」という声が多い気がします。
彼がまだ手にしていないアカデミー賞主演男優賞も、上手くいけば手にすることができるかもと思います。
脇を固める役者のクセが激強!私が一番良かったのは?
そして、この映画は展開がかなり込み入ったクセが強い映画なのですが、トムの周りを固める役者も個性も演技力も激強い役者がそろっております!
まず若手からしてリズ・アーメッドにジェシー・プレモンスという強力チョイス!それぞれが本当にクセある演技をしています!どちらも凄く良かったですね!ジェシー・プレモンスは最近変な役しかやってなくて、もうそういう役専門みたいな人になってますけど(笑)。
そして、ディガーの妹役を演じているのはザンドラ・ヒュラー。もう大人気ですね。私は今年「プロジェクト・ヘイル・メアリー」で泣かされました!(笑)。この映画でも存在感が際立っていました!
そして、私が凄く良かったのが大統領役のジョン・グッドマンと副大統領のマイケル・スタールバーグ!特にジョン・グッドマンは本当に最低な大統領の役なんだけど(笑)、めちゃくちゃ「やったるでー!」みたいな演技に見えて(笑)。劇中劇だから凄く大げさというか、どうかしている大統領をもはや嬉しそうにすら見えるくらいのふざけた演技で(笑)。
トム史上最大の失敗作!?評価も大割れ 私が感じた「失敗」は?
この作品、既に大きく話題ですが、本国アメリカでは、製作費1億6000万ドル(約253億円)に対して初週末興行収入も、わずか800万ドル(約1億2660万円)にとどまるという、興行成績的には大失敗と言われるレベルの結果となっています。
確かにセットなどはかなりお金がかかっている感じがしますし、出演者も豪華。製作にはお金がかかっているような感じがとても伝わる絵作りでした。それに対して興行収入が低すぎる結果。「トップガン・マーヴェリック」や「ミッション・インポッシブル」といった大型作品でのトム・クルーズの好調が続いていただけに、ギャップを感じてしまうのは否めません。
また、作品評価も大きく割れて、「The Guardian」「Variety」「New York Pos」といった老舗だったり大手だったりの媒体も評価が低かったりなど。
これだけ見れば「失敗」と言われても仕方がないのかもしれません。
ただ、作品自体は確かに楽しめる人は選ぶかもしれないですが、決して駄作ではないですし、2026年の現代に今観られるべきメッセージがちゃんと込められている作品だと私は感じました。
失敗があるとしたら、作品そのものよりもこの映画の「宣伝」にあったのかな、と思います。
この作品はワーナー・ブラザースが買収される最後の作品で、宣伝にそれほど力を入れられなかったといううわさもあり、トム・クルーズ自身がかなり自分で動いて宣伝したのでは?とのこと。
この作品、ネタバレ絶対ダメ系映画なので、私も事前に予告を観た時にはなんかあんまり面白そうに観えませんでした。作品を観ると「本当に表面の表面」しか予告では観れなかったんだな、と分かるのですが。
ただ本編を実際観た後でも「やっぱり予告では面白そうに観えないな」というのが私の正直な感想でした。ただでさえ、観る人を選ぶ映画なのに、大事な演説のシーンも細切れで見せてしまっているし、起きていることが分かりづらい。コメディなのかなんなのか、分かりづらい。絵的にも美味しいところを見せられない。見せても凄く白々しいところしか使えない。映画の嫌われやすいところしか使えないので、宣伝は本当に難しい映画だったと思います。
Talking Headsの「Burning Down the House」を使っているのはとっても良かったですけど♪
「自己満足の説教映画」「今年最大の失望」だからこそ楽しめる?
確かに、イニャリトゥ監督のドヤ顔が見えるような映画ではあるものの(笑)、私も普段は苦手とはいえ、そんな評価真っ二つの映画だからこそ、誰かの言葉に惑わされず、自分の目で見て感じて、自分はどう思ったかを語るこその面白さも味わうことのできる映画だと思います!
「大傑作」なのか「大駄作」なのか、あなたの目でぜひ確かめてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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