The Killers「Pressure Machine」レビューはもはやラブレターです(笑)

先日、大好きなバンドの新しいアルバムがリリースされました。

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the killers 「Pressure Machine」

リリースされてからもう毎日のように聴いています。

「Pressure Machine」は前作「Imploding The Mirage」からちょうど1年でリリースされた新アルバム。ボーカル、ブランドン・フラワーズがユタ州のネフィで育った少年・青年時代を巡るコンセプトを元に作られた曲は派手さは抑えられ、静かだけど力強さがある美しい曲が並んでいます。

「シンプルこそ一番強い」と言ってるかのように。

今回は事前のシングルリリースは無く、MVが作られたのはこの「Quiet Town」のみ。美しいアニメーションが素晴らしく、曲のストーリーを語ってくれています。

the killersの人気を決定づけた名盤「HOT FUSS」やフェスのライブシーンのスケール感大きなイメージが強い人からしたら驚く内容かもしれません。

けどthe killersやブランドンはずっと土地に彼らなりのこだわりを持って歌ってきた気がします。ラスベガスの煌びやかな街並みから砂漠の景色、ユタ州に移って作られた前作、そこからさらに深く思い出に潜ってみた今作と。

今までの流れからすると、違和感なくむしろ来るべき時が来たかのよう。こんなアルバムをずっと待っていた気がします。「いつもなら振り落とされるような地味な楽曲が光を与えられた」とインタビューで目にしましたが、コロナ禍でのムードを反映したからこその選択かもしれないけど、これには感謝するしかありません。

アルバムの中でもとりわけ美しい曲「Runaway Houses」はPhoebe Bridgersをデュエット相手に迎えています。先日テレビ出演した際にはPhoebeではなくツアーバンドメンバーであるエリカ・カナレスという女性と歌っています。

前作ではWeyes Bloodやk.d.langと共演してましたが、今作も女性アーティストを迎えているところが前作とつながっているような。

前作からプロデューサーとしてJonathan RadoとShawn Everettという若手を起用していて、今作でもこの二人と制作しています。

これが本当にthe killersにとって最高の選択だったと今作を聴いて確信しました。

こういう大人しめの作品は音数も少なくなりがちだし、聴こえ方次第ではとてもつまらなくなったり、古めかしくなってしまったりすると思いますが、この作品は音の聴こえ方や編曲も絶妙で、ちゃんと2020年代のロックアルバムとして新しい感覚にも捉えられるようになっていると思います。

今作ではブランドンの過去に焦点を当ててから作られた作品なだけあって、歌がとても重要になっているアルバムだと思うのですが、改めてブランドンは曲作りはもちろん、歌い手としても本当に素晴らしいなと感じました。強さだけじゃなく、繊細な歌い方、誰かに語るような歌い方もできる。けど、どんなにシリアスで暗い歌でもブランドンには根底に生命力というか優しさや光があって、私はそこにいつも惹かれています。今作のような作品でもそれが感じられて嬉しかったです。

the killersは4人組のバンドですが、前作はブランドン、ドラムのロニー、ベースのマークの三人で制作していて、ギターのデイヴは参加していませんでしたが、今作はマークがコロナ禍で参加できなかったかわりにデイヴのギターが復活しています。今作はギターもとてもよくて、やっぱりデイヴの存在感も感じました。こんな風にメンバーが休み休み活動する例は私は本当に珍しいと思うのですが、やっぱりそれもブランドンがフロントマンであることや、時代がそれを許しているのかなと思います。

次のアルバムでは4人揃うようだし、先日行われたオーストリア主催のオンラインフェスでは4人揃ってライブする姿も観れたので、また楽しみです。

パンデミックが世界を襲って数ヶ月でリリースされた「imploding〜」はラスト2曲目くらいで泣かされたけど、今作は2曲目からもう泣かされました。長引く辛い時代に寄りそうようなアルバムをありがとう。ブランドンの曲と歌の力は増すばかりです。

やっとというべきか、目標にしているだろうブルース・スプリングスティーンとの共演も果たし、本当に黄金期が来ていると感じるthe killers。この曲は今回のアルバムには収録されていませんが、いつか一緒にアルバム作りまでしてくれるかもしれません。

the killers、大好きです。ついていきます。もうそれしか言えない(笑)

早くライブが観たい。お願い!できれば4人で。なんとか日本来て!一生待ってる!!

おまけ アメリカのバンドなのに、イギリスではもう国民的人気バンドとなっているthe killers。チャートではこのアルバムも初登場1位に。7作連続1位って本当に凄いことなんですよ!!私はイギリスに移住したい(笑)

おまけ2 今回のアルバムのレビューで「これを目指したのでは?」とよく話題にあがっていたスプリングスティーンのこちらのアルバムも聴いてみました。とても良かったです♪

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