珍しく日本のドラマも観てみたシリーズ② 「拾われた男」はディズニー制作効果あり?あの俳優の演技にとにかく驚かされた傑作!

前回のブログに続き、

note(ノート)
珍しく日本のドラマも観てみたシリーズ① 「大豆田とわ子と三人の元夫」は「当たり前」を破るところが魅力... この夏は、自分的に本当に珍しい試みをしてみました。 日本のドラマを観てみた! 私がnoteに書いてきたレビューを見ていただくと分かりやすいと思うのですが、私が普段鑑賞...

今回も鑑賞した日本ドラマのレビューを書きたいと思います。その作品は

目次

「拾われた男」

あらすじ等はこちら

ディズニープラス
ドラマ『拾われた男』公式サイト|ディズニープラス 仲野太賀、草彅剛、伊藤沙莉出演ドラマ『拾われた男』公式サイト。ディズニープラス スターで見放題独占配信。俳優の松尾諭が自らの波瀾万丈なサクセスストーリーを描いた...

この作品は、今年NHKのBSで放送、そしてディズニープラスで配信が開始された作品で、

cinemacafe.net
仲野太賀主演「拾われた男」人生が動き出す“拾う”シーンがティザービジュアルに | cinemacafe.net 仲野太賀、草彅剛、伊藤沙莉らの豪華共演で贈る、“ある俳優”の本当にあった波乱万丈なサクセスストーリー「拾われた男」が6月26日(日)よりDisney+(ディズニープラス)の...

「ウォルト・ディズニー・ジャパンとNHKエンタープライズの共同制作で、ディズニープラス向けのコンテンツとして日本国内の制作会社との初の共同制作作品」だそうです。ディズニーがドラマ制作にかなり本格的に乗り出したとあって、結構気になっていた作品で。

Netflixだと「全裸監督」や「新聞記者」、当初のテレビ放送からNetflixに移ってきた「深夜食堂」、そして世界的に一番人気なのが「今際の国のアリス」なのかな?Netflix自体が世界的にオリジナルコンテンツに力を入れているので、日本でも作品数多いですよね。
ただ個人的にどうもNetflixの日本ドラマ作品にあんまり興味が行かなくて「どんなもんかな」と思っていたところ、この「拾われた男」が結構Twitterでの評判もよさそうだったので、ちょっと気になって「『大豆田~』からの流れもいいかな」ということで観てみることにしました。

そして、この作品自体、全体的にクオリティが高く、内容が凄く良くて驚きました!!そしてタイトルにもありましたが、ある俳優の演技に本当に驚かされることになりました!!

まさか今年「ST4」並みに泣かされるドラマに出会うことになるとは(笑)。このドラマ、とても新鮮だし内容的にも傑作だと思います!
というわけで、早速レビューに入りたいと思います。

※ここから先は思いっきりネタバレしてますので、結末をお知りになりたくない方はお気をつけください。

(薬師丸ひろ子も出てるの観るまで知らなかった)

前のブログにも書いたのですが、私は本当に日本の作品を長い間観てこなかったので、この作品に出ている俳優の方、結構知らない人が多くて。けどかえってその方が良かったかもしれません。その分、余計な予想や先入観がなく鑑賞できたのかな、と思います。

まず、この作品がどういう作品かと言うと、原作があって

GINZA
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この日本のドラマや映画で今脇役俳優として人気の松尾諭さんの自身のエッセイだそうです。すみません、私この方自体もあんまり知らなくて(笑)「どっかで観たことあるような」みたいな感じで。劇中に「シン・ゴジラ」に出るってエピソードがあって、夫に付き合って観に行って「あ、そういえば出てたかも」くらいな。で、

松尾さんがドラマの冒頭に毎回出てくるんですけど、彼のエッセイだってその事すら途中まで知らずに観てたので、途中で知って「あー!そうなんだ!」状態で(笑)。その前提も結構面白い造りですよね。知るとより実話感が増す感じでした。

で、この松尾さんをモデルにした主人公、松戸諭を演じるのが仲野太賀という役者さん。ええ、当然知りませんでした(笑)。でも知らないって悪いことじゃ全然ないと思うので、堂々と言いますが(笑)29歳とのことで、結構キャリアが長い方なんですね。で、1話観てて思ったんですけど、まず彼が演技上手いんです!

いわゆる「イケメン」て感じではないんですけど、主人公としてとてもいい味で。諭の人の好さや、周りの人から愛されるところ。不思議な縁で少しずつキャリアを積んでいくところなど、彼自身の頑張っているところを観てるのが面白くて。この仲野太賀の演技だけで、この作品をとてもよく引っ張ってる感じがしました。

諭が売れない役者時代にTSUTAYAでバイトを始めて、しばらくTSUTAYAバイトの話が入ってくるんですけど、これが個人的に私も大学生時代にTSUTAYAでバイトしてたので、めっちゃ分かるっていうか、懐かしさの極みで(笑)年代的にも近い!個人の思い出ですけど(笑)もうTSUTAYAもどんどん店舗が減ってしまって、時代を感じさせる場所になってしまいましたね。。。こういう青春ドラマ的な感じなところも個人的に大好物なので観てて楽しくて。

で、諭は女の子によくフラれるんですけど、ついにうまくいく女の子と出会って、それが結。もう私、他人と思えないような(笑)いや、こんなかわいくないけどね!私もバイトしてる時こんな髪型だったなとか(笑) 伊藤沙莉と言う女優さんが演じていますが、ハスキーボイスが特徴的で、彼女もとても良かったです。 プロポーズのエピソードも出てくるんですけど、まあまあ最低な話だけど(笑)、面白くて。

あと、本人役で井川遥が出てくるんですけど、この作品で好きになりました(笑)。当時「癒し系」として人気でしたが、「本人こう思ってたのか」みたいな。

と、前半は主人公の諭の子供時代からの成長、俳優として成功していくまでの物語が軸になるのですが、

アメリカに行っていた兄が倒れたと連絡が入ってくる後半から諭の家族の話がメインになるのですが、ここでタイトルどおりびっくりさせられることになったのが、

草彅剛!!

諭の兄、武志を演じているのですが、これが

めっちゃくちゃいい演技だった!!

ちょっと本当にびっくりしました!!草彅剛の演技って本当に観るのが久しぶりだったんです。確か高倉健の映画にちょっと出てた時ぐらいの時だったか。もう10年以上前だったと思うのですが。
私が言わなくてもあれですけど、SMAPっていろいろあったし、その後テレビでもあんまり観なくなって。「紆余曲折を経てるな~」って感じはなんとなく知ってる程度で。

それが、このドラマではどこかつかみどころがなくて、いきなりアメリカに渡ったまま15年近く音信不通状態のような兄を見事に演じています!!まず、武志が脳卒中で倒れたことがきっかけで話が動くのですが、もう病人としての演技も細かいけれど凄くて。やせ細って、動きも本当に倒れた人そのままな感じで。

ここから、日本にいた時から関係がうまくいっていなかった兄の背景が分かってきます。自分と一緒にいた時には考えられないほど、アメリカでの別人のように愛されていた武志の生活。抱えていた事情。そして諭の俳優としての成功をアメリカで誰よりも喜んでいたこと。

このアメリカでの描写もとても良かったです。わざとらしいところも無く、諭の視点ですんなり入ることができました。「このアメリカロケもあって、ディズニーが入ったのかな~」とかちょっと思ったけど、関係あるのかな?

で、この草彅剛の演技がどんどん存在感を増して描かれていくあたり。回を経るごとに私の中で余韻が大きくなっていって。もう武志なんですよ。役になり切ってるのが凄く伝わりました。「こういう演技ができるのか」と。後半の主役は武志です。

圧巻なのは最終回。アメリカへの帰国、そして。。。。ラストは本当に泣かされっぱなしでした。これはぜひ観て頂きたいと思います。

「アメリカで彼がほしかったものは実は諭と同じだったんじゃないのかな」と感じました。ビザを失っても頑なに帰ろうとしなかった武志。ここからさらに家族の話になります。

両親は風間杜夫と石野真子が演じていますが、この二人ともさすがのうまさでした。風間杜夫の不器用な父の演技、情けない父に長年の不満も溜まってキレて家出する母役の石野真子も良かったです。1話からの積み重ねで出てくる幼少期の子役の子達もまた上手くて。ここら辺は演出の良さもあったのかな、と思います。

「誰が手掛けているのかな」と思ったら、井上剛という演出家で、NHKの作品「あまちゃん」や「いだてん~東京オリムピック噺~」を担当していたとのこと。クドカンの作品系があって、「あ、そうか」と。ちょっとテイストが似ていたかもしれない。あと、

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私が子供の頃、母がNHKのこれ系のドラマが大好きで私も一緒に観てて好きだったんですけど、こういうNHK作品が持っていたようなテイストというか、そんな感じもちょっと思い出しました。まあ、それは私だけかもですけど(笑)

演技や演出、脚本はもちろん、映像の質感の良さや音楽についても

cinemacafe.net
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こんな感じで工夫されていて、大豆田とわ子はラップ系でしたが、日本のドラマ全体ではないと思いますが、「こういうところのセンスも問われるようになってるんだな〜」と。凄く面白いですね!

この作品、総じてクオリティが高い感じがします。これはディズニーの予算がのおかげもあり、世界配信を意識した造りなのかな。こういうところもとても良かったです。

この作品をこのまま世界に配信してどこまで伝わるか。前半はちょっと伝わりにくいところもあるかもしれないですが、人間ドラマに入っていく後半は凄く見応えがありました。もちろん前半の積み重ねもあってドラマの良さが極まっていってる事は大前提で不躾な話ですけど、後半だけ何とかつなげて映画にして世界公開してもいいんでは?ってくらい(笑)

特に草彅剛の演技は個人的に結構衝撃的で、体感で言うと韓国ドラマで観る第一線の俳優や、ハリウッド系の俳優と並べても引けを取らないくらい印象的な演技でした。存在感が凄く独特で。「ちょっと他の作品も観てみたいな」と思って。こんなにこれからが楽しみな俳優になっているとは。しつこいですけど(笑)本当に驚きです。私が日本の作品に触れていない間があったから、余計に驚きだったということかもしれません。

というわけで、普段は海外ドラマや韓国ドラマばっかり観てる視点で観てしまうのですが(笑)、その視点で観てもとても楽しめた2作品でした。また気になった日本の作品が出てきたら、観てみようと思います!

おまけ

諭の家族、まー太巻きばっかり食べてるんですけど、私ももちろん食べたくなりました(笑)

おまけ2

塚本さんのエピソードも良かったよ〜。

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