アカデミー賞2022関連作品レビュー! 「CODA あいのうた」

日本時間の3月28日にアメリカで開催されるのが、第94回アカデミー賞受賞式。

個人的に気になって観た作品についてレビューを書いています。

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「CODA あいのうた」

公式サイトはこちら

この作品、公開前からサンダンス映画祭で話題になっていて気になっていた作品でした!「いい映画なんだろうな」とは思ってましたが、こんなにアカデミー賞にまで食い込んでくるとは作品を観るまでは正直意外でした。特に目立つようなスターなどもいない、明らかに小規模な作品です。

でも日本公開してからのレビューがとにかく評判が良くて。しかも私の大好物系の音楽物で泣ける話だし(笑)楽しみにして映画館に向かいました。

※ここからは思いっきりネタバレしてますので、結末を知りたくない方はご注意ください。

この映画、観る前の予想以上に

主演のエミリア・ジョーンズの演技が凄く良かったんです!

彼女が主演としてしっかりとリードする映画でした!演技がめちゃめちゃ上手いの!

彼女はストーリーの家族構成と同じく、家族キャストの中で唯一健聴者なので、普段手話を使う人からしたら手話は不自然に感じるところもあったみたいですが、演技面では私にはもう抜群に上手かったです!この子が主役だから当たり前なんですけど、彼女の成長の物語だから物語を引っ張る役じゃないですか。ルビーの葛藤や大変さが伝わる場面、先生とのやりとりや同級生マイルズとの心模様も上手く演じてて凄く良かったです!

歌も最近だとビリー・アイリッシュやオリヴィア・ロドリゴみたいに、吐息を感じるような歌い方を感じて、今時感な歌好きな子なところが訓練されてない感じでリアル。

もちろん家族全員やこの先生も演技良いんですけど、大前提としてエミリアの演技が良かったからこの映画が成功したんじゃないのかな、ってところは強調しておきたいです。今後が楽しみですね!

そしてやっぱりこの映画の肝は、エミリア以外のキャストに実際の聴覚障害者のアクターを起用してるところだと思います。

アカデミー賞にノミネートされてるお父さん役トロイ・コッツァーの演技ももちろん良かったけれど、私は

お母さん役のマーリー・マトリンが凄く良かった!!

もう私にはこの母役のマーリーの演技がガンガン刺さってしまいました。

これは理由は単純で私が今、母親だからだと思うんですけど(笑)

マーリー演じる母ジャッキーがリアルに感じられて。ちゃっちゃかしてて、娘のことを完全に頼りにしてて。ちょっと自分勝手にも見えるかも。けど、母なんてこんなもんだと思うんですよ。けどどこか心配症で、娘に対して「ベイビー」扱いして、旦那にたしなめられるシーンは既に身に覚えがありました(笑)

娘が健聴者だと知った時の気持ちを伝えるシーンの演技は凄く自然でさりげなくて上手いんです。ジャッキーが「生まれてすぐに聴覚の検査をして、あなたが健聴者と知って悲しかった」と話します。「分かり合えないと思ったから」と。

凄く正直ですよね。このシーンは胸にきました。このあたりはマーリーじゃない役者だったらもっと大げさだったかも。この自然さが凄く良かったです。

そして、マーリー自身がめちゃくちゃキレイで素敵なんですよ!

既に過去にアカデミー賞を受賞してますけど、今回また戻ってこれてとっても嬉しいんじゃないでしょうか。

あとルビー達を指導するバーナード先生の存在もとても良かったです。自分の仕事が天職だと言い切って、ルビーを叱るシーンが好きでした。真剣に向き合ってる感じが伝わって。家族では与えられない関係や未来をうまく表現してたと思います。

で、この先生も結構リアルでは印象が違って、エウジェニオ・ダーベスというメキシコの俳優で、人気でベテランの方らしく。私は過去作を観たことがないと思うのですが、とてもよい演技でした!

アカデミー賞関連で言うと、このお父さんを演じたトロイ・コッツァーが助演男優賞を受賞しそうな勢いです。確かにお父さんも良かった!泣かせるし。けど、演技が上手いというより美味しい役どころっていうか(笑)この映画でお父さん嫌いな人いないだろー!(笑)演技的にはマーリーやエミリアの方が上手かった気もしますけど、素晴らしい演技だったことは間違いないです!

繰り返しになってしまうけど、決してお金がかかった映画じゃないです。むしろ安い予算感。しかもこの映画はリメイクなんですよね。なのにアカデミー賞にこれだけ評価される(作品賞、助演男優賞、脚色賞にノミネート)のは、本当に凄いことです。聴覚障害者のスタッフや役者の方は一層嬉しいことなのではないでしょうか。

それはここ数年、世界中がコロナなどで本当に混沌としてしまった中で、こういう地味でもどこか分かりやすく、温かい映画が求められてるのかな、とも少し思いました。

アカデミー賞の前哨戦で大事な賞の一つ「SAG(アメリカ映画俳優組合賞)」で最高賞も受賞しました!演技や同業の役者業界からの評価が凄く高い!!もしかしたらアカデミー賞も作品賞もありえるかも?

こういう映画ほんと大好きです!日本でもヒットしてるみたいなので嬉しいです♪

おまけ 

お兄ちゃん役のダニエル・デュラントも良かったよ〜!!

おまけ2

ルビーの恋の相手役は『シング・ストリート 未来へのうた』のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。これ、いい格好ですね!

おまけ3

映画観終わったあとに聴き直したくなりますよね♪

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