映画「嵐が丘」感想 海外で大ヒットだけど賛否両論!あなたはどっち?

崖と海の写真

先日、こちらの作品を鑑賞しました。

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「嵐が丘」

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この“嵐が丘”に佇む、アーンショウ家の屋敷に住む美しい令嬢キャサリン(マーゴット・ロビー)と、屋敷に引き取られた孤児ヒースクリフ(ジェイコブ・エロルディ)の身分の違うふたりは、幼少のころより心を通い合わせる。やがて大人になった二人は、互いを求め激しく惹かれ愛し合う。だが永遠を誓った愛は、身分の違い、周囲の境遇、そして時代の渦に飲み込まれ、予期せぬ道をたどる。“嵐が丘”を舞台に、心赴くままに愛し合う二人を待ち受ける衝撃の運命とは・・・?

映画「嵐が丘」公式サイトより引用

エミリー・ブロンテによる世界的有名な小説「嵐が丘」の映画化。過去に何作か既に映画版がありますが、今回映画化を手がけたのは、「プロミシング・ヤング・ウーマン」「ソルトバーン」の強烈な作風と個性で、一躍トップ注目度の映画作家に仲間入りを果たした女性監督エメラルド・フェネル。

そこに、「バービー」の大ヒットで映画プロデューサー、そして「プロミシング・ヤング・ウーマン」「ソルトバーン」でもプロデューサーを務めたマーゴット・ロビーが今作も制作、そして主演も務めた本作。予告編の公開から話題を取りまくって、バレンタインデーに併せた北米での公開では見事1位を獲得し大ヒットしました。

私もこの作品、鑑賞を楽しみに待っていて、比較的海外ともそれほど差もなく(だいたい海外より公開おっそーいから日本)公開されるので、「海外映画ファンとテンション近く観れそうかな♪」と思っていたのですが、なんか海外のネットにあがってくる批評や感想が「ん?」ってくらい賛否両論、っていうかあんまり芳しくない。

「あれ?どした?」と気になりながらも、やっぱり楽しみにしていたので観に行ってみました!私がどんな風に感じたか、語っていきたいと思います♪

ここから先は思いっきりネタバレしていますので、結末等をお知りになりたくない方はご注意ください。

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あれ?こんな話だったっけ?が映画中ずーっと続く

一応私も原作を読んだことがあり、また過去の映画化作品でいうとレイフ・ファインズとジュリエット・ビノシュ版を観たことがあったのですが、そうはいっても20年も前の話なのですっかり話などは忘れていた状態で観にいったのですが。

そんな私でも「あれ?あの登場人物いなかったけ?」とか、「あれ?これってどこの話まで続くんだろう?」とかそういうところが気になる作品構成でした。登場人物が変わったり、話が変わったりは小説や漫画原作の映画化の時には結構あったりするので、「そういうものだ」と思えばそれでいいんですけど。最後まで結構気になりながら映画が進んでいく感じだったので、それならそれで、「もうちょっと観客側に分からせ方や説明があっても良かったのではないかな~」とは思いました。

エロシーンがめっちゃ多い点は私は「けしからん」とか全然思わなかったですけど(笑)。

衣装や美術は凄いんだけど「あれ?」ってなる

この映画の見どころの一つが美術やキャサリンの衣装だと思うんですけど、美しいですし遊び心もあって、見ごたえはあるんですけど(リントン家のとんでもないキャサリンの部屋とかね笑)。でも私の頭の中で比較しちゃった作品があって、「それに比べるとやっぱりちょっと劣るな~」というところがあって。モダンな感じの入れ方とかなのですが。

それが日本では2007年に公開された「マリー・アントワネット」。ソフィア・コッポラが監督した作品で、この作品も賛否両論あったと思うのですが、この映画の衣装や美術は20年経った今観てもため息物の美しさや楽しさと、この過剰な華美さがちゃんとその後のストーリーに活きているあたりのところが「絶妙だったな」と改めて思いました。

なんていうか、リントン家がなぜかめちゃくちゃ狭く感じるような撮り方だったり。フェネルは「ソルトバーン」では、オックスフォード大学に通うお坊ちゃんのすげー豪華邸宅はあんなに生き生きとグロデスクにも描けていたのに、今回の「嵐が丘」にはどちらにも振り切れていない印象でした。

また私が最大に楽しみにしていたと言っていいChari XCXの音楽は、先に配信を聴いてしまってその時はあんまりピンときてなかったのですが、映画で聴くとマッチング感がちゃんとありました。なので、やっぱり映画あっての音楽なので「これはこれでよかったのかな」と。

主演二人にケミストリーはあった?ジェイコブ・エロルディが大好きなことは伝わる

この映画はキャサリンとヒースクリフの関係性に尽きる話ですが。映画をじっくり観ていてマーゴット・ロビー演じるキャサリンと、ジェイコブ・エロルディ演じるヒースクリフの間にケミストリーがあったかは、うーん。私はあんまり感じられなかったというのが正直な感想です。いや、エロ行為はめっちゃあったんですけど(笑)。それはそれでフェネル監督が大事だと思っているところだと思うので、全然否定はしないのですが。やっぱり二人が並んでいて、どうしてもキャサリン演じるマーゴットの方が年齢的に上すぎるように見えるのは否めないですし、キャサリンの線の細さはあんまり感じられなかったかな。対するジェイコブ・エロルディに関しては「フェネルに愛されている」と感じますね。どちらかというとヒースクリフの方が原作のイメージにはあっていたと思います。とはいえ、やっぱり前作「ソルトバーン」の方が魅力的に見えたような。無自覚に人を狂わせる役の方が合っていたような気がして。

ヒースクリフの子役時代を演じるオーウェン・クーパーの天才ぶりが分かる

この映画で役者的に「最大の収穫だった」と思わせてくれたのが、昨年配信されたNetflixのオリジナルドラマ「アドレッセンス」でまだ10代ながら圧巻の演技でドラマアワードを総ナメにしたオーウェン・クーパー君がヒースクリフの子供時代を演じていたこと。「アドレッセンス」も一応観てはいたのですが、この「嵐が丘」で改めて「上手いな~」と思いました。すごいイケメンとかではないんですけど、目を離せない何かがあるんですよね。ぶっちゃけジェイコブ・エロルディと真逆みたいなタイプなんですけど(笑)。「むしろ子供時代だけでも良かったかも」と思ってしまいました。侍女ネリーの子供時代の子も良かったです。

エメラルド・フェネルは本当に「嵐が丘」を撮りたかったのだろうか

この作品を観終わっての私の最大の疑問がこの点でした。もちろん、「原作のファンだった」という彼女のインタビューもありますし、今まで撮ってきた前2作に共通する「復讐」の観点から、つながりもある作品なのですが。

でも、この作品も観ながら私がもう一つ頭をかすめた作品があって。それが「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」。フェネルと同世代の女性監督で「バービー」を監督したレタ・ガーウィグが「若草物語」を映画化した作品ですね。この作品の時には、監督が「どんなに原作を愛しているか」が鑑賞中から凄く伝わる感覚があったんです。大胆な解釈を加えた作品ではあるのですが、それも作品を愛しているからこその現代視点からの解釈というのが凄く分かりやすくて、それすらも感動するような作品だったんです。

「嵐が丘」を観ていて、確かにフェネルの作品が持つ「毒」のような物語の古典的作品ですし、映像も美しくはとっているのですが、なんというか「これ撮ってて楽しかったのかな」と。「プロミシング~」「ソルトバーン」に比べて「結構苦労したんじゃないか」ように見えました。強烈なシーンはバンバン出てきますが、前2作にあった生気がなっか失われているっていうか。フェネルは才能がある監督だとは思うのですが、ありきたりの作品を撮らない監督だからこそ、感覚が表に出やすいタイプかもしれません。原作を愛していることと、「撮れる」と思う事って別だと思いますし、なんとなく迷いがあるように見えた作品でした。これは私の完全な勘繰りですけど。

というわけで、「嵐が丘」の感想でした!気になった方はぜひ観てみてください♪

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