今年もこの季節がやってまいりました。
3年前から私が独断と偏見で個人的に選んでいるのが年間ベスト音楽プロデューサー(以降PD)。
なんと今年で4年目に突入しました、この毎年のベストPD選出。もはやベストアルバムやベストソングよりも嬉々として(笑)、楽しく選んでまいりましたが、今年も
めっちゃ楽しかったー!!
だいぶマニアックな内容になってるかもなので、「万人に喜んでもらえているか」っていうとそうではないかもですが(笑)。
昨年と同じ文章になりますが、毎年選ぶのに頭を抱えるくらいに現在才能がひしめき合っている状態なので、今年も厳選して選んでみました。もちろん私好み目線なので、現在の音楽シーンとか全く考えてません。
ご了承下さり、今年もお付き合いいただけると嬉しいです♪
そして
私があまりに好きすぎて、既に昨年に殿堂入りしたPD
もおりまして。
一人一人についてブログも残して置きましたので、よかったら併せて読んでみてください!
では、今年の自分的にお気に入りだったPDを紹介していきます!
一人目は
James Ford
「あれ?」と思われた方、正解です!
このJames Ford、昨年も私はベストPD候補に選出しております。彼の事を「Arctic Monkeysの裏メンバー」と勝手に呼んでいた私ですが(笑)、昨年はArctic Monkeys、Blur、jessie ware、そしてDepeche ModeといったアーティストやバンドのPDとして全てが良作。「ぶっ飛ばしてんな~」という事で、ほぼ昨年のベストに決まりかけていたのに!!
すいません、別の人(Andrew Watt)を選んでしまった
心の中で「ごめんね」と思いつつ。すっごい迷ったんですよ!!で、「Jamesごめんね」って思いながら今年を迎えたのですが、なんと今年も
めっちゃぶっ飛ばしてた
ほんと今年も凄い活躍ぶりでした!!
今年の2月にデビューアルバムをリリースし、一気にUKでもトップを争う人気ガールズバンドに躍り出たThe Last Dinner Party。
80sから今に至るまで人気を誇るイギリスのシンセポップ・デュオ、Pet Shop Boysのこれまたクールで大人なユーロビート感の打ち出しでキマってた新アルバムをプロデュース。
そして、「トリップポップ」と聴けばすぐに頭に思い浮かぶ男女二人組「Portishead」の女性ボーカルとして、圧倒的なカリスマだったBeth Gibbonsのシンプルかつ美しさが際立ったソロアルバムを手掛け、James自身もバックミュージシャンとしてベスと共に今年のフジロックに登場。
でも、私が一番しびれたのが
Fontaines D.C.
https://youtu.be/815QV_F7mKs?si=CVfWGy6PTypzCIXQ
デビューして5年くらいのダブリンのバンド。しかも、デビューからはPartisan Recordsというレーベルから、これまたUKロック界での人気PDであるDan Careyと作った3枚のアルバムをリリースしてきて、人気を上げてきた存在。
そんな彼らがレーベルをXL Recordingsに移して新曲「Starburster」をリリースしてみてびっくり!PDがJames Fordだったんで、めーーっちゃびっくりしたんです!
レーベルやPDを変えることはバンドやアーティストにとっては全然珍しいことじゃないんですけど、Dan Carey後に選んだのがJames Fordで、新曲で今までとファッションも曲の雰囲気もガラっと変えて、
おー!なんか超変わったじゃん!!
となりまして、「絶対俺たちデカくなります」ってバンドから宣言されてる感で、これはもう今年めっちゃくちゃテンションが上がりました!
私は今年のフジロックのラインナップ紹介で、どんなにライブが楽しみか書きまくりましたが、いざ当日は連れてった息子のお熱で泣く泣く見れなかった(笑)。すみません、話がそれましたが。
その後にリリースされた待望の新アルバム「Romance」。それまでリリースされてきたシングルがどれも「ヤバいめっちゃ良い」の連続だったので、良いのが分かりきってて聴いたのですが、「あーやっぱ良き良き」と初めて聴いた時はニヤニヤ聴いてたのでもし人が私を見てたら気持ち悪かったと思います(笑)。
と、いうわけで昨年ベストに選ばなかった私に「どーだこれなら文句ねーだろ!」と言わんばかりの今年も凄い活躍っぷりだったJames Ford。さすがに来年はちょっと落ち着くんではないだろうかと思うのですが、Fontainesみたいな事もあり得るのでわかんないですね(笑)。さー今年こそ選ばれるでしょうか?
Ian Fitchuk
Ian Fitchukといえば、もうずっと私のお気に入りPD。というのも私のミューズ、Kacey Musgravesの曲を彼女の名盤「Golden Hour」から手掛けてきた存在。
アコースティック感を大事にした曲作りと録音に定評があって、Kaceyはもちろん、Birdyやカントリー系のアーティストとの仕事も多い彼ですが、今年は上記のKaceyの新アルバムに加え、
2020年代に入って徐々に人気を上げてきているシンガーソングライターのMaggie Rogers。彼女の今年リリースしたアルバム「Don’t forget me」もIanが手掛けています。
アルバムを出すたびに歌の力が増すように感じていた彼女にとって、よりメッセージが強くなり、生命力や逞しさすら感じさせる内容となったこのアルバムを聴いて「Ian Fitchukを選んで大正解だったな~」と心から思いました。
昨年リリースされ、ソーシャルメディアで人気になり、今年のサマソニで来日も果たしたStephen Sanchezのアルバム「Angel Face」のメインPDもIan。
懐かしさの中の極上の音作りを聴かせたこのアルバムもハマるとたちまち病みつきに。
https://www.youtube.com/watch?v=Nx3WuoxlvcM
今年の前半に話題をさらったビヨンセのアルバム「Cowboy Carter」のラスト曲「AMEN」にも携わったりと、活躍の場が広がっていますね。
https://www.instagram.com/reel/DCHc9D9JtXZ/?igsh=dGhyb2Zzb284ZGI0
今年はなんとグラミー賞の年間最優秀プロデューサー賞にも候補に!いい感じで存在感が上がってきています!今後どんなアーティストとの曲を聴けるのか、ますます楽しみです!私も「グラミーに負けるか!!」と(笑)、堂々ベストPD候補に選出したいと思います!
A. G. Cook
今年の音楽界であらゆる話題と評価を獲得しまくったのがCharli XCXの「Brat」。私も大大大大大好きになりましたこのアルバムのレビューを読んでいただけたら嬉しいのですが、このアルバムをCharliと共に作ってきたのがA.G.Cook。
彼については日本の音楽ファンの方々も知っている方が多いはず。宇多田ヒカルや藤井風などの日本の人気ミュージシャンとも曲を作ってきたPDで、「PC Music」というレーベルを立ち上げて2010年代から始まったキャリアはもう10年以上にもなる存在。
そんな彼はもうずっとCharliと曲を作ってきたので、この「Brat」に名前が出てくるのは当然ではあるものの、Charliの前作「Crash」がそれまでの集大成的にいろんなPDとの曲を収録してきたのに対比するかのように、「Brat」のメインPDにクレジットされているのはほぼCharliとA. G. Cookのみ。それだけ徹底してCharliと組んで作り上げた「Brat」はA.G.Cookの才能も多分に反映された作品と言っていいと思います。
そんな彼は今年「Britpop」という、90sを通ってきた身からすると「懐かしい」と言いたくなるようなタイトルのソロ名義アルバムもリリース。アルバムはちゃんと2024年現在の彼得意のカラフルさとコミカルさと攻撃センスにあふれた作品で、これまた楽しめる内容。
「Charliだけではなく、彼の活躍も凄まじかったな」と。2024年を振り返って文句なくベストPD候補として堂々と選出したいと思います!
Julian Bunetta
2024年を代表する特大ヒット曲となったのが
https://youtu.be/eVli-tstM5E?si=rDu2h14tG6a5fKrW
Sabrina Carpenterの「Espresso」。
リリースされた時から「今までの彼女の曲の中で断トツいい曲だな~」と勝手に思っていたのですが、まさかこんなに人気になるとはね~。
そんなこの曲をはじめ、サブリナの今年リリースされたアルバム「Short n’ Sweet 」で、コンビを組んでいるJohn Ryanと共に半分くらいの曲をPDしています。このコンビ、元々はOne Directionの曲を作っていてそのことについて書いたこのブログは、悲しい理由からもありますが、今年多くの方に読んでいただき、ありがとうございます!
そこでも書いていますので詳しくはそちらを読んでいただけるとありがたいのですが、1Dからの流れでNiall Horan、そして今年フジロックで来日しましたTeddy Swimsなどの曲もJulianが手掛けています。
https://youtu.be/Jdznmh6-evQ?si=mocH44ccyF2OPN7B
最近人気が上がってきたGracie Abramsのこの曲も、Aaron Dessnerと共にJulianの名前がPDとしてクレジットされていて、ブイブイ言わせてる感が出てきましたね(笑)。
「Espresso」はなんとグラミー賞の主要賞の1つ、「レコード・オブ・ザ・イヤー」にも候補に。1Dを手掛けていた時には思いもしなかったグラミー受賞の道も見えてきた存在として、本当に面白いから応援したくなっちゃうので(笑)、ここでベストPD候補として選出しておきたいと思います!
John Congleton
今年の前半に好きだったアルバムについて書いた際に、「大好き」って書きすぎて「気持ち悪かったかな」と反省したくらい大好き言いまくった(笑)Wallowsの今年リリースされたアルバム「Model」を手掛けたPDがJohn Congleton。
私がWallowsが「めっちゃいいじゃん!」となったのは前作「Tell Me That It’s Over」で、その時にはこれまた私の大好きPDである Ariel Rechtshaidが務めていたのですが、実はWallowsはその前はJohnがPDしていたので、「新作でJohnが戻ってきた」って感じだったんですね。「MODEL」は「Tell Me That It’s Over」を踏まえた、さらに感触の良いアルバムになっていて、その選択は彼らにとって「大正解だったな」と私は思いました。
そんなJohn Congleton、今年リリースされたPD作は多作でして、
https://youtu.be/iBWXIrPHWms?si=0uslusNMFVAQIf9z
Being Dead、Sarah Kinsley、illuminati hotties、The Mysterines、The Stavesといったアーティストやバンドの作品がダダーっとリリースされて「多いな!」とびっくりだったんですが、中でも
最近来日してライブしてましたこのMannequin Pussyのアルバムと
Sleater-Kinneyのこのアルバムなんかもリリースされて、それ系好き音楽界隈をホクホクと温めていたな~、と思います。
昨年はこのThe Murder Capitalのアルバムも評判でしたし、「実はめっちゃ働き者さん」として、今年はJames Ford以上の多作感に「ちょっと体大丈夫?」と言いたくなるレベルなのですが(笑)。それかなんかリリースに縛りでもあって今年一気にリリースされたのか?(そんなわけないか)。
とにかく、「今めちゃくちゃ波に乗っている」といってよいであろう活躍ぶりだったJohn Congleton。これからさらに要注目!ということで、ベストPD候補に選出したいと思います!
というわけで、私が今年「ええ仕事したな〜」と思ったPDについてまた思いっきり語ってきましたが、年間最優秀PDは・・・、
James Ford
今年はやっと選ぶことができました!「昨年外しちゃってごめんね」」の気持ちなど吹っ飛ばすような今年の活躍ぶり!!最高です!!かっこいい、カッコよすぎる!!素晴らしい作品達をありがとうございます。これで思い残すことなく、今年を終わることができます(笑)。
というわけで、来年はどんなPDがどんな音楽を聴かせてくれるのか、楽しみにしています!
コメント